11期生
平 茉莉子さん

平 茉莉子さん

平 茉莉子さん

活動期間:2014年4月~2015年3月

看護師として3年間働いた後、ぼらいやーに参加。世界26ヶ国を周り、メキシコ・チェコ・スロベニアで国際ワークキャンプに参加。同じ時期に旅やワークキャンプをしながら日本や世界を周る同期という仲間・友達と出逢いたかったという理由と、自分の経験だけではなく、みんなの経験や考えにも触れることによって自分自身でも得るものが大きいはず、そして、せっかく旅に出るのならワークキャンプに参加して現地の人達や色んな国から来た人達と深く関わり合いたいと思ったことによる。

世界地図

訪問した国

ボランティアに参加した国
日本→ペルー →ボリビア →エクアドル →メキシコ→グアテマラ→日本 →アメリカ →デンマーク →チェコ →ポーランド →ハンガリー →オーストリア →ドイツ →クロアチア →スロベニア →日本 →トルコ→イスラエル→ヨルダン→エジプト →モロッコ →フランス →ベルギー →フランス→アルゼンチン→パラグアイ→アルゼンチン →チリ → →ボリビア →ペルー→日本

1年間の流れ

活動開始日(出発日)~活動終了日(帰国日)
2014年 4月23日 ~  2015年 3月 20日
名前:平茉莉子(社会人)

活動していたスケジュール
4月

4月上旬に3つのワークキャンプ決定、旅の準備。

4/23 日本出国 ペルーへ

4/28-5/7 インカトレッキング参加

5月

ペルーのクスコ ボリビアのラパス、ウユニ→エクアドルのグアヤキル、ガラパゴス諸島を観光

6月

ガラパゴス諸島→キトを観光

6/18-7/4 国際ワークキャンプVIVE/03 Magic Colola@メキシコ

ウミガメの保護。その後メキシコ観光

7月

メキシコ→グアテマラ→観光。
7月下旬、1週間程度日本へ一時帰国

8月

8/5- NY、ボストン、デンマーク観光

8/13-28国際ワークキャンプSDA/309 Center for All@チェコ

障がい児のためのサマーキャンプ支援

9月

上旬、チェコ・ポーランド・ハンガリー・オーストリア・ドイツ・クロアチア観光

9/20-30国際ワークキャンプSI/7.8 Pippi Travels@スロベニア

子どもフェスティバルでワークショップ企画

10月

上旬、日本へ一時帰国しバイトをする
下旬-トルコ観光

11月 トルコ→イスラエル→ヨルダン→エジプト観光
12月 エジプト モロッコ フランスのパリ ベルギー観光
(イギリス出国チケットの習得を忘れイギリス入国拒否)
1月 パリ→アルゼンチン→パラグアイ→アルゼンチン観光
2月

アルゼンチン、チリのパタゴニア観光

3月

チリ ボリビア ペルー観光

平さんが参加した国際ワークキャンプ/中長期ボランティア
期間 分野 内容
メキシコ 6/18-7/4 環境 ウミガメの保護
チェコ 8/13-28 子・福 障がい児子どもキャンプの手伝い
スロベニア 9/20-30 子ども 子どもフェスティバルの手伝い

総費用:約300万円

【内訳】
NICE参加費 約10万円
航空運賃費 約70万円
持ち物準備代 約15万円
海外旅行保険 約17万円
予防接種費 約5万円
旅行中の宿泊や食事、その他 約180万円

01
応募のきっかけ

平 茉莉子さん応募のきっかけ

私は、ぼらいやー参加前、看護師として小児科病棟で3年間働いていました。小児科病棟では、病気が良くなって元気に退院していく子ども達がたくさんいると同時に、亡くなっていく子ども達も多くいました。私は、勤務していた3年間、どんな状況でも今を泣いて笑って全力で生きる子ども達から、命をかけて『今、ここに居られることは、奇跡なんだよ』ということを教えてもらいました。その一つ一つのメッセージを大切にしていきたくて、まずは自分も今を思いっきり生きてみよう!と思い、その時一番わくわくした、世界中を周る旅に出ることを決めました。そうして出国が近づく中で、『ただ旅をするだけではもったいないな…』という気持ちが出てきました。旅をする中で何か自分がやりたいことはないか探していたところ、NICEの国際ワークキャンプを見つけました。国際ワークキャンプに参加することによって、現地の人やいろいろな国からきた人たちと深く関われることを知り、興味を持ちました。ワークキャンプは各国によって本当に様々な分野のものがあり、更に『ぼらいやー』では、同じ時期に世界中のワークキャンプに参加しながら世界を旅する同期に出逢えることを知り、とても心強く思いました。自分の経験だけではなく、同期の経験や考えにも触れることによって自分自身でも得るものが大きいと思い、ぼらいやーに参加することを決めました。

02
インタビューや事前研修

平 茉莉子さんインタビューや事前研修

旅をしたことがない私にとって、『一人で世界中を周る旅に出る!!!』というのはとても魅力的な決断であった反面、かなりの難題でもありました。出国日が近づくにつれて『途中で死んだらどうしよう』と死亡保険を念入りに調べてみたり、『あれもこれも必要だ』と持ちきれない程の荷物と準備してみたり、強盗でお金を盗られたときに路上でお金を稼げるようにと巧妙な手品グッズを買ってみたりと、不安で頭がおかしくなりそうでした(笑)。しかし、事前研修に行き、その不安がきれいに飛んでいきました!事前研修には、ぼらいやーのOB・OGやNICEのスタッフさん達がたくさん来てくれて、航空券の買い方や海外で気をつけるべき事や、予期せぬハプニングの対処法、宿の取り方や日本への連絡の取り方など、旅に必要な知識を全て惜しみなく教えてくれて、本当に命拾いしました。そして、旅が終わってもちゃんと元気に生きているOB・OGからいろいろな話を聞いたり、同期と励まし合ったりすることで、『一人で旅立つけど、独りじゃない』と実感し、旅への不安や恐怖が楽しみに変わりました。おかげで、事前研修の翌日、笑顔で出国する事ができました!

03
活動中

平 茉莉子さん活動中

私は、ぼらいやーで3つの国際ワークキャンプに参加し、その他は自由気ままに旅をしていました。参加したワークキャンプは、メキシコでのウミガメの保護、チェコでの障がい児のサマーキャンプの手伝い、スロベニアでの子どもフェスティバルの手伝いです。ワークキャンプはどれも2週間程度のものでしたが、現地の人たちと深く関わることができ、また、同じ屋根の下で共に生活をし、協力し合った仲間とは、国境を越えて兄弟みたいに仲良くなりました!

平 茉莉子さん活動中

旅では、とにかく“わくわくする方へ”進みました。第一ヶ国目は、南米ペルーです。南米と聞くと、治安が悪いイメージがあるかもしれませんが、基本的な事に気をつけていればだいたい大丈夫です。それよりも、とにかく自然や世界遺産が綺麗で、想像を絶するほどの美しい世界が広がっています。また、民族衣装や雑貨も可愛くて、音楽も陽気で、人間らしさ溢れる人々やスペイン語、生活感のある個性豊かな街並、大雑把な美味しい料理、全てが魅力的です!!

平 茉莉子さん活動中

南米の他にも、中米、北米、ヨーロッパ、中東、アフリカ大陸の一部など、気が向くままに行きました。カリブ海のビーチで昼間からビールを飲んだり、トルコで気球の上から朝日を見たり、エジプトの砂漠の満天の星空の下で眠ったり、チリで1個50円の大きくて美味しいアワビを毎日食べたり、湖のあまりの美しさにはしゃいだり、イースター島でワインを飲みながら広大な海に沈みゆく夕日を眺めたり、生まれて初めてルナレインボーを見たり、ガラパゴス諸島でウミガメを追いかけて溺れたり、ヒッチハイクをしたり、ホームステイをしたり、地球のいろいろなところで迷子になったり…と、数えきれない程の思い出ができました。太陽の温かさや地球の美しさを全身で受けとめて、生きている喜びを心から感じ続けた日々でした。私がこんなに、旅もワークキャンプも楽しむことが出来たのは、困った時に支え合い応援し合ったぼらいやーの仲間の存在、そして旅中に出逢った沢山の人たちのおかげです。この一年間はこれからも一生、私の人生を明るく照らし、支え続けてくれると思います。

04
帰国後(現在)

平 茉莉子さん帰国後(現在)

今、私は日本で就職活動をしています。看護師の仕事は好きですが、これからは仕事だけではなく、プライベートや自分の周りの人たちとの時間も大切にしていけるような職場で働きたいと思っています。
私のぼらいやーのテーマは、“今を思いっきり生きる”ことでした。
旅中は、思いっきり生きる中で、楽しいことも嬉しいことも沢山ありましたが、不器用にしか生きられない自分や弱い自分とも沢山向き合いました。旅に出る前は現実のあまりの厳しさに、「この世界には悲しみや困難ばかり」と感じていた私ですが、この1年間を通して「生きるってこんなに楽しいことだったんだ、楽しんで生きて良いんだ、人ってこんなにずるくて弱くて怖くて…なのにこんなに優しくて温かいんだ、世界を見る角度を変えると世界はこんなに違う色に見えるんだ…」と、いろいろな発見がありました。一見困難に感じる現実でも、問題は現実には無く、すべて自分の解釈次第なのだということに気がつきました。旅が終わって言えることは、旅に出て本当に良かった!ということです。当たり前なんてどこにも無い、確かなものなんてどこにも無い。だからこそ命は輝いて、だからこそ愛おしく思える。生きているからこそ痛みも喜びも悲しみも楽しみも感じられる。これからの人生もまた、いろいろなことがあると思いますが、自分らしく不器用に生きて、周りの人たちを大切にしながら明るく思いやりをもって、「生きる」ことを全部含めて楽しみたいと思います。今、ここに生きていられることは、奇跡だから。

ぼらいやーに参加して感じたこと、得たこと

NO.1
友達・出逢い

ぼらいやーの同期との出会いは、世界を旅している間もずっと心の支えになっていました。事前研修でしか会っていない人も沢山いるのに、いつもみんな近い存在に感じ、連絡を気軽にとり合えて助け合いながらこの1年間を過ごせたと思います。そして国際ワークキャンプで寝食をともにして、楽しみや苦労をともにした仲間とは国境を越えて兄弟姉妹のように親しい関係となりました。ワークキャンプという形で出逢えたからこそすぐに仲良くなれたし、ここまでお互いを理解し合えたんだなと思いました。そして、旅中には世界各地に数えきれないくらいの素敵な出会いがありました。現地人もそうですが、同じ時に同じように世界を旅している日本人との出逢いも多く、個性豊かに楽しく自分の人生を生きている旅人との出会いのおかげで、よりいっそう旅も人生も楽しくなりました。日本で待っていてくれた家族や友達も含めて、すべてが宝物の出逢いでした。すべての人たちに感謝しています。

NO.2
世界が身近になった

旅やワークキャンプを通して、この地球のこの世界には遠い国なんて一つもない、この地球で起きていることは、全て身近なことだったのだと感じました。過去や現在に繰り返される戦争や争い、世界で起きているデモやテロやもっともっと深いいろいろなこと、一部の人が起こしている現実の中には、必ず多くの一般市民がいました。先進国と途上国、宗教や人種に関わらず、そこに住んでいるほとんどの人は私たちと人として何一つ変わらない普通の人たちでした。そしてどんな状況の場所にも、おじいじゃんやおばあちゃん、子どもや大人、たくさんの家族がありました。たくさんの人たちの涙や笑顔がありました。困っていたときには、どの国でも見知らぬ日本人の私のことを心から心配したり、助けてくれたり、気にかけてくれたりする人が必ずいました。

人は窮地に立たされた時、本当に正しいことが見えなくなったり、見たいように現実を見たり、見て見ぬふりをしたりしてしまうことがあります。だけどみんながそれをしてしまったら、どんどん悪い方へと世の中は進んで行ってしまいます。世界で起きていることは全て形を変えて今も昔も繋がって起きていました。ぼらいやーでこの1年を過ごす中で、世界の歴史や今現在に起きていることを出発前よりも確実に深く身近に考えられるようになりました。そして考えるだけではなく、目の前にある自分にできることを見つけて行動していくことの重要さを知りました。

NO.3
生き方

“今ここで生きていられることは奇跡なんだよ”

ぼらいやー参加前、小児科病棟で看護師をしていました。そこで子ども達から「今を思いっきり生きることの大切さ」を、命をかけて教えてもらいました。子ども達からは他にも沢山のことを教えてもらいましたが、それらを今後自分の人生の中で無駄にしないためにはどうしたらいいのか、自分の本当にやりたいことを見つけるためにとにかくこの1年は自分も思いっきり生きてみることにしました。思いっきり生きるということは、悲しいことも嬉しいことも思いっきり感じるということ。思いっきり生きる中で、わくわくが止まらないくらいに楽しいことも嬉しいことも、素敵な出会いも沢山ありましたが、不器用にしか生きられない自分や弱い自分とも沢山向き合いました。思いっきり生きることをやめたくなった時もありました。でも、一度も後悔したことはありませんでした。それどころか、自分の心に素直に生きてみると、思いがけない出逢いがあったり、予想もしていなかったところで絶景がみれたりと楽しいことが次々と起きてきました。「生きるってこんなに楽しいことだったんだ、楽しんで生きてもいいんだ、人ってこんなにずるくて弱くて怖くて…なのにこんなに優しくて温かいんだ、世界を見る角度を変えると世界はこんなに違う色に見えるんだ…。」と、いろいろな発見がありました。悲しみや苦しみも沢山ある現実だけど、それをどう解釈するかが大切で、問題は現実にあるのではなく全部自分の選択次第なんだということに気がつきました。小児科病棟で子ども達が教えてくれたこと、それがきっかけとなって今の自分がいて、そして今の自分がこれからの未来にも繋がっていくんだと感じています。

“この世界には悲しみばかり”“不器用にしか生きられない自分が嫌だ”と感じていた時もあったけれど、“いろんな角度から世界を見よう、楽しんで生きていこう、自分の心に素直になろう、大切な人を大切にしていこう、頑張らないで生きよう、もっと不器用に生きよう、過去でも未来でもなく今を生きよう。”と、今はそう思えるようになりました。